みんな受け持ちの情報収集とかどうやってやってるの?明日から受け持ち始まるらしくてむりなんだけど‥‥みんなすでに受け持ち何人もいてすごいよ‥‥
— ひいちゃん🐣新人看護師 (@_uruuruuruu) May 10, 2020
こちらのツイートのように情報収集の方法についてナースちゃっとでも話題になりました。
私も看護師1年目の時、朝の情報収集が苦手でした。
時間もかかるし、受け持ち患者の情報をきちんと把握できていないこともあったからです。
その頃は、朝7時半に病棟へ行き、その日の受け持ち患者7~8人分の情報を8時15分頃まで必死に取っていました。
私が勤めていた病院では、朝の前残業は残業代が出ません。
何時に病棟へ行って仕事を始めても給与は8時半からなのです。
そんな私でも、だんだんとコツが掴めてきて情報収集にかける時間が短縮されていきました。
今では8時に病棟に行き受け持ち患者8人分の情報収集を20分でできるようになりました。
- もっと短時間で終わらせるコツが知りたい。
- 必要な情報を抜けがないように情報収集できるようになりたい。
このような疑問や悩みを抱えている方に向けて私の経験を元に、苦手だった情報収集が短時間で効率よくできるようになったコツを紹介します。
朝の情報収集で見る項目や大事な項目は、急性期、慢性期、回復期などによっても変わってくると思いますが、この記事では私自身の経験を元に解説していきますので急性期がメインとなります。
仕事が辛い・しんどいと感じている新人看護師さんへ、こちらの記事で私が1年目を乗り切れた方法を紹介しています。
辛いと悩んでいる人はぜひ、読んでみてください。
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情報収集がうまくできない!時間がかかってしまう2つの原因
なぜ情報収集に時間がかかってしまうのか、その原因は2つあります。
- 何でもかんでも情報を取ろうとする
- 何度も同じところを見ていて時間がかかる
この2つの原因について解説していきます。
何でもかんでも情報を取ろうとする
情報収集する目的を考えず、ただやみくもに情報を取ろうとしていては時間が足りません。
また、ただ情報だけ拾っても、その情報をアセスメントに生かことができなければ意味がありません。
特に朝は短い時間で、必要な情報を抜けなく拾うことが重要です。
そのためにも、自分が必要としている情報の優先順位を考えて目的を持って情報収集することが必要となります。
何度も同じところを見ていて時間がかかる
まだ慣れないうちはしょうがないことかもしれませんが、
- 必要な情報をどの項目で確認するのか把握できていない
- とりあえず、情報を拾う
- 同じところを何度も開いてしまう。(看護記録見て、熱型表見て、また看護記録を見るなど)
このような状態では、目的や優先順位が考えられていないので、さっきも見たページにまた戻って情報を探すことになってしまい、余計に時間がかかります。
情報収集が短時間で効率良くできるコツ
まず、情報収集する目的を意識しましょう。
そして情報収集をする1番の目的は、今の患者さんの状態の把握と患者さんにとって1番の問題点は何かを考えることです。
そのために、情報収集とアセスメントを行い必要な看護を考えなければいけません。
では、具体的に事例も交えながら、短時間で効率良く情報収集できるコツを紹介していきますね。
患者さんの問題点を把握して、今必要としている看護を考える
情報収集をする1番の目的は、今の患者さんの状態の把握と患者さんにとって1番の問題点は何かを考えることです。
問題点を把握できると、今その人が必要としている看護は何かを考えることができます。
最初のうちは何が問題なのか、どの情報を拾ってアセスメントすれば良いのか分からず、難しく感じてしまうかもしれませんが、徐々にこれらを考えながら情報を拾うこともできるようになりますから大丈夫です。
具体的な例【急性期の場合】
急性期を例として患者さんの問題点を明確にして、アセスメントを考えながら情報収集する方法を紹介します。
急性期の場合は治療がメインとなるので、まずは現病歴に対して行っている(これから行う)治療法を把握しましょう。
治療後の場合は、現在順調に経過しているのか、問題はないのか考えながら情報収集していきます。
熱型表、疼痛時指示、採血データ、看護記録、診療歴を確認。
急性膵炎では激しい腹痛を伴います。
疼痛時指示を確認して、看護記録では疼痛時指示をどのくらいの頻度で使用しているか、それにより疼痛は軽減できているのかを確認していきます。
また採血データから状態が改善されてきているか確認します。
緩和ケアを行っている患者さんの情報収集では、使用している薬剤(麻薬)の種類や量と効果が出ているかを確認する必要があります。
例えば、オキシコドンを内服している場合
1日の定時内服の量と、レスキューの使用回数を確認します。
レスキュー使用後は疼痛が軽減できているか、次のレスキュー使用時まで間隔はどのくらい空いているかを必ず確認します。
この時ベースアップは必要か、内服困難な状況ではないかを考えながら情報収集しています。
また、麻薬を使用していると様々な副作用が出現することがあります。
嘔気嘔吐、便秘、傾眠傾向など、このような副作用症状が出ていないか、便秘予防の内服はあるか、制吐薬の処方や、臨時指示はでているかなども把握しておく必要がありますね。
また急変時の指示も必ず確認しておきましょう。
(急変時DNARか、昇圧剤は使用するかなど)
当たり前ですが現病歴や治療方法によって、観察する症状や採血データの項目は変わってきます。
現病歴や治療後に対する観察項目や問題点を考えながら情報を見ると、現在順調に進んでいるのか、問題点は出てきていないか確認しながら情報収集ができます。
ただ看護記録を見るだけ、採血データを見るだけではアセスメントはできません。
そのためにも疾患の勉強をしておかなければいけませんね。
仕事に生かすことができる勉強のコツをこちらの記事で紹介しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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このように見るべき要点が分かってくると、アセスメントしながら情報収集ができるようになります。
目的を考えて情報収集しやすい順番を考える
朝の情報収集では受け持ち患者の状態の把握と、その日に予定されている検査や治療の情報も拾わなければいけません。
医師の指示簿の確認(点滴、内服、処置、検査など)も忘れずに行いましょう。
検査や治療によっては食止めのため、治療後に飲水や食事がとれるようになる時間を確認するものや、安静解除の時間を確認しなければいけないものもあります。
また、検査のために内服を中止していた薬なども再開の指示をもらわなければいけません。
朝の情報収集でこれらも把握できていると、日中確認することが抜けなくできると思います。
朝は今日行われる予定や看護記録の情報、医師の指示確認など、見るべきところがたくさんあるので、ある程度自分がやりやすい順番を決めておくと、抜けを防ぎ時間短縮にも繋がります。
私の場合は、受け持ち患者ごとに
- 今日の予定と注射箋の確認
- 看護記録
- 医師の記録と指示簿
- 熱型表
- 必要時、最新の採血データ
といった流れで情報収集しワークシートに書き込んでいっています。
正解はないので、自分がやりやすい流れを考えてみて下さいね。
情報収集は看護師同士のコミュニケーションも大事
カルテに記載されていること以外にも、スタッフ間の情報交換も大切です。
「患者さんがこんな事話してたよ。」といったみたいに、記録に残す程度ではないことをスタッフ同士で話すこともあります。
そのため、日ごろのコミュニケーションも大切にしていきましょう。
まとめ: 情報収集の目的を意識しよう
朝は短い時間の中で受け持ち患者の状態の把握と、患者さんにとって1番の問題点は何か、必要な看護は何かを考えながら情報収集を行います。
慣れるまで情報収集しながらアセスメントしていくのは難しく思うかもしれません。
でもこれらを意識しながらやっていくと、受け持ち患者が増えても時間内で必要な情報収集ができるようになりますよ。
情報収集したあとは、抜けがないようにワークシートにしっかり記入しましょう。
抜けを防ぐワークシートの書き方と活用方法はこちらの記事で紹介しています。
ぜひ、参考にしてみてください。
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