無事に就職先が決まった後は、「配属先はどこにしようかな…」と配属希望に悩みますよね。
よく新人看護師の配属先について
- 初めは慢性期ではなく急性期で知識と技術を身につけるべき
- 忙しい部署で経験を積んだ方が良い
- 精神科では看護技術が身につかない
- 小児科は異動や転職で成人の病棟に行った時に大変
などの意見を耳にすることがありませんか?
インターネットの掲示板で「新人看護師の配属先について(新人時代に経験しておくとよい科ってありますか?)」と投稿された質問に対してのアドバイスも
将来何科にいっても循環器の知識がプラスになります。
循環器を制する者は医療を制する。ということわざがあり、循環器の看護師はエキスパートです。
新人のときは、「苦労は買ってでもしろ」というのが私の考えです。
とにかく急性期。私だったら、脳外ですね。脳外に興味があったので。
と急性期をオススメしている回答が多く見られました。
(引用:看護師お悩み相談室)
このような意見を聞くと「最初はやっぱり急性期に行っておこう…。」と思う人もいると思います。
しかし、私は看護学生さんに「急性期にこだわる必要はないよ!」と伝えたいです。
内科や外科はもちろん。
精神科や小児科、訪問看護、手術室や透析室でも良いんです。
私が急性期にこだわらず、自分の好きなところを全力で勧める理由は「自分がやりたい看護や学びたい看護を1番優先した方が良い」と思うからです。
「本当は行きたい所があるけど、急性期の方が良いって言われるから迷っている…」そんな看護学生さんに向けて、
- なぜ最初は急性期が良いと言われるのか
- 配属先を選ぶときに大切な考え方
- 私が内科を配属先に選んだ理由
をこの記事で書いています。
新人看護師は急性期や忙しい部署に行った方が良いと言われる3つの理由
なぜ「最初は急性期に行くべき」と言われるのでしょう?
私が経験してきた中で感じる理由は3つあります。
急性期は医療処置が多いため様々な看護技術が学べる
慢性期に比べると、看護処置や治療に必要な医師の介助につく機会が多いです。
最初のうちに看護技術を習得しておいたり、医師の介助について学ぶことで今後異動や転職した際に困らないというのが考えられます。
また、急性期の患者さんは急に状態が悪化することもあります。
急変する前にその兆候をしっかりと観察して、アセスメントをするスキルも身に着けることができます。
新人看護師の方が何でも教えてもらいやすい
何でも質問できる、何でも教えてもらうことができるのは新人看護師の特権です。
先輩がついて教えてもらいやすい新人のうちに、急性期の様々な知識や技術を習得することができます。
これは職場環境やプリセプターとの関係性も重要かと思いますが、何年か経った後に「今更こんなこと聞きにくい…」と思うこともありますからね。
最初に忙しい所で経験を積めば次はどこでもこなせる
新人看護師のうちに急性期病棟で看護技術や治療、緊急入院などの対応を経験しておくことで移動や転職した時の不安を軽減できるでしょう。
また最初のうちに忙しい部署で慣れておくと、部署が変わったときにどこでも自分はできるという自信にもつながってきます。
最初に苦労しておけば、後がやりやすくなるかもしれないかもしれません。
でも、そのために今興味がないことをやっていくのもしんどいですよね。
新人看護師が配属希望を出す前に考えてほしいこと
看護学生のみなさんに、配属希望を出す前に考えてほしいことを3つまとめました。
周りの評価は気にしない
「△△さんは、慢性期の方が向いてるんじゃない?」
看護学生の時、実際に私の友人が看護学校の教員から言われたことです。
このように周りから「あなたは~が向いてる」などの評価は気にしないで下さい。
この時、教員から急性期は向いてないと言われた友人は、3次救急の病院で救急をバリバリこなしています。
周りからの意見は、選択肢の1つとしてとらえるようにしてみて下さいね。
将来の看護師ビジョンを考える
看護学生のうちから将来のことなんて考えられないと思ってしまうかもしれませんね。
今の自分が興味のあることやもっと知りたいと思うことなどを考えてみて下さい。
- 術後の患者さんのケアや看護を深めたい
- 心電図が読めるようになりたい
- 患者さんとゆっくりコミュニケーションがとりたい
など
看護実習で経験したことも思い出してみて下さい。
自分の興味のある看護が学べる病棟を希望できると、仕事に対して前向きに取り組めると思います。
急性期にこだわる必要はない
急性期には急性期の良さがありますが、絶対に新人看護師のうちに経験しなくてはいけないということはありません。
外科や救急、ICUにはそれぞれの看護や学べるスキルがありますが、それは内科でも手術室でも同じです。
それぞれ大変なこともあるし、辛いことも楽しいこともあります。
「外科でバリバリ仕事をするよりも、患者さんと関わる時間を多く持ちたい」と思うのであれば、それも立派な考えですよ。
急性期にこだわらずに、配属希望先を考えてみて下さいね。
【経験談】新人看護師の私が消化器内科を希望した理由
私は新人看護師の時の配属希望で、消化器内科を希望しました。
消化器内科病棟を選んだ理由は、がん看護について学びたいと思ったからです。
消化器内科病棟はがんの患者さんが多く、化学療法や放射線療法をやっている人も多かったので、がんの治療も勉強できると思いました。
がん看護に興味があったのは緩和ケアにも興味があったから。
私は自分が学びたい看護を優先に考えて、希望する病棟を決めました。
外科も同じようにがんの患者さんがいますが、私が内科を選んだ理由は外科の忙しさが自分には向いていないと思ったことです。
外科病棟での実習よりも内科病棟での実習が楽しかったにもあり、内科を選びました。
内科ではありましたが、急変対応や人工呼吸器の管理も学ぶことができましたね。
私は内科を選んでよかったと思っています。
まとめ:配属先は自分が学びたい看護を選ぼう
何となく「最初は急性期でしょ!」って言われるから、「とりあえず私も急性期でいいかな」と決めるのは危険です。
本当に自分が「学びたい」と前向きな気持ちがあれば頑張れることでも、周りの声に流されて、自分が本当にやりたいことじゃないことをしていると「辛い」と感じることがあるかもしれません。
・就職した病院がブラックだった場合は別です。ブラックな所は急性期関係なく逃げましょう!
急性期は学ばないといけない「義務」だと思っているのか、それとも本当に「自分が学びたいこと」なのか、よく考えて配属先を選んで下さいね。
相談や質問はこちらの「お悩み相談室」にコメントお願いいたします。
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