先日、SNSでメッセージをいただきました。
「新人看護師です。働き始めて4ヵ月が経ちました。
何が辛いのか分かりませんが、仕事を休みました。
ずる休みしてしまった自分が情けないです。」
私も看護師1年目の時は、「仕事に行きたくない。」と毎日そればかり考えていました。
仕事に慣れない新人看護師さんだけでなく、現在は新型コロナの影響もあり、仕事に疲れ切っている看護師は全国に大勢いると思います。
しかし「辞めたい」と言いながらも、仕事を続けている人も多いです。
その中には自分の“SOS”に気付かず、無理をしすぎて疲れ切ってしまう人も少なくありません。
そんなとき、一度立ち止まって考えてみましょう。
疲れ切って動けなくなってしまうと、自分が何でこんなに疲れているのか、何が辛いのかを考える余裕がなくなってしまうからです。
- 何が原因で疲れているのか
- 自分はどうしたいのか
自分の気持ちを見つめなおすチャンスにしてください。
この記事では、
- 仕事よりも大事な1つのこと
- 仕事に疲れたとき考えてほしい4つのこと
を紹介します。
仕事よりも大事なたった1つのこと
はじめに仕事よりも大事なことの結論を伝えます。
まず、何よりも大事にしてほしいものが“健康”です。
「そんなの当たり前!」と思われるかもしれませんが、この当たり前を疎かにしてしまって心や身体を壊してしまう人は少なくありません。
壊れるのは一瞬ですが、壊れた心や身体を元の姿に戻すためには壊れたとき以上の時間がかかります。
もしかしたら、元通りになることはできないかもしれません。
健康が大事と頭では分かっていても、「仕事を休むと周りに迷惑がかかるから休めない」「もっと頑張らないといけない」と無理しすぎてしまう人がいます。
本当に疲れ切ってしまって、心も体も動けなくなる前に自分を守る行動をしましょう。
自分の疲れの原因を把握しよう
あなたが疲れ切ってしまっている原因は何でしょう?
まずは今自分が辛いと感じている原因を把握しましょう。
多くの看護師が仕事に疲れてしまう原因を3つ紹介します。
仕事に対する責任の重さ
常に生と死に向き合い、命に関わる業務をしているため、仕事の責任の重さに押しつぶされそうになることがあります。
現場では、正しい知識と技術が身についていないと「自分のミスで患者さんを危険な状態にしてしまうかもしれない」というプレッシャーも感じます。
また、常に病棟内を歩き回り、患者さんを移乗させたり、体力も必要ですよね。
不規則勤務でなかなか体も心も休まらないまま仕事を続けていると、どんどん疲弊しまいます。
休日はしっかり休みたい!と思いますが、研修や勉強会、病棟会や看護研究など…休日なのに職場に行かないといけないことも多く、オンオフの切り替えがしっかりできなかったり、リフレッシュができないことも多いです。
人間関係が難しい
陰で悪口や不満を言っている先輩看護師や、常に怒っている先輩や自分に冷たい態度の人がいるなど。
人間関係の悩みはとても深いです。
こうした人たちとの付き合いに疲弊してしまって、人間関係をリセットするために転職を考える人も多いですね。
また同僚だけではなく、患者さんや医師、他の医療者との関わりも密なため、人間関係の悩みは様々なところで影響してきます。
人間関係の悩みは周りに相談しにくいことも多く、一人で抱え込んでしまい心が疲弊してしまうことあるので、とても危険です。
人間関係やコミュニケーションについて悩んでいる方は、こちらの記事で人間関係を築くコツや人付き合いの方法をまとめているので参考にしてみてくださいね。
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疲労やストレス
夜勤がある不規則勤務は体力的にもとてもしんどいです。
身体も心も疲れている状態で仕事を続けていては、いつか限界がきます。
【経験談】自分を守るために有効な4つの対策
仕事に疲れ、ストレスも溜まっていると感じたときに私が実践したものも含め自分を守るために有効な対策を4つ紹介します。
人に話を聞いてもらう
シンプルなことですが、今すぐにできてとても大事なことです。
心の辛さを誰にも吐き出せずに自分の中で溜めていると、マイナスな感情で自分の心を蝕みます。
心が疲弊すると夜眠れない、急に涙が出てくるなど体にも異変が見られるようになります。
これは体がSOSを出しているので、無視せずに自分と向き合ってください。
まずは話を聞いてくれる人に、自分の悩みや感情を吐き出しましょう。
誰かに話すことで、今まで気づかなかった自分の気持ちに気付いたり、客観的な視点から考えることができるようになります。
仕事を休む
“疲れたら仕事を休む”って簡単なようでとても難しく感じませんか?
「周りに迷惑がかかる」
「職場の人たちに申し訳ない」
このように考えてしまって、休めない。
頑張って仕事に行く
という人が少なくありません。
休むことに後ろめたさを感じる気持ちはよく分かります。
私も同じように感じてしまって、なかなか休むことができませんでした。
しかし、職場はあなたが休んでも何とかなります。心配しすぎなくて大丈夫です。
仕事に行くのが辛くなったとき、まずは有休などを使ってしばらくお休みをもらいましょう。
心と身体のリフレッシュするために、一度仕事から離れてみることが大切です。
もしこの期間で辛さが改善できないようであれば、休職も必要になるかもしれませんし、転職して新しい職場で頑張ろうと思うかもしれません。
休職や転職は決して“逃げ“ではありませんから、自分にとって良い環境を選択してくださいね。
自分を責めない
仕事を休んでしまったときや、転職を考えるとき「なぜ自分はうまくできないのか」と思い、周囲と比べて自分を責めてしまうことがありました。
しかし、自分を責める必要は一切ありません。
仕事に行きたくないと思う自分も、休職している自分も受け入れてあげて下さい。
自分を守れるのは自分しかいません。
責めるのではなく、自分を守るために最善の選択をしていきましょう。
職場を変える
もし今いる職場や環境が自分には合っていないと感じるのであれば、自分に合った職場を探してみるのも選択肢の1つです。
急性期で残業も多い環境から離れたいのであれば、もう少しゆっくり働ける職場を探したり、しばらくはパートで時間に余裕を作れる環境で働く選択肢もあります。
私は転職先の情報収集をしているときに、たまたま保育園で看護師の求人をしていることを知りました。
それまでは全く考えていなかった職場ですが、急性期を離れたい気持ちもあり転職を決めました。
転職するかどうかは今すぐ決めずに、じっくりと職場を探してから決断した方が辞めた後に後悔しないで済みます。
まずは、自分が働きたい職場があるか情報収集してみましょう。
後悔しない転職をするためには情報収集やリサーチが一番大切です。
私が実際に転職活動したときの経験をこちらの記事でまとめているので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
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【まとめ】看護師の仕事に疲れ切る前に対策しよう
自分自身の健康が一番大切。
疲れ切っているときに自分を守る4つのこと
- 誰かに話を聞いてもらう
- 仕事を休む
- 自分を責めない
- 職場を変える
心や身体を壊してしまったり、疲れきって動けなくなってしまう前に、一度立ち止まって考えてみましょう。
休むことも大事なことです。